尿のトラブル
頻尿 夜間頻尿
朝起きてから就寝までに8回以上の排尿がある場合を「頻尿」、就寝中に2回以上の排尿があることを「夜間頻尿」と呼びます。特に50代以降の方によく見られます。
頻尿・夜間頻尿の原因・可能性のある疾患
● 尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎)
● 過活動膀胱
● 神経因性膀胱(残尿が多い)
● 心因性頻尿
● 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石)
● 腫瘍(膀胱腫瘍、尿管腫瘍)
● 多飲(水分を摂り過ぎている)
● 多尿(1日の尿量が多い) など
排尿後の尿意(残尿感)
排尿したにもかかわらず、尿が残っているような感覚を「残尿感」と呼びます。
残尿感があると、気になってトイレから出られなかったり、何度もトイレに行ったりするようになります。
残尿感の原因・可能性のある疾患
● 急性膀胱炎
● 膀胱結石
● 膀胱腫瘍
● 過活動膀胱
● 神経因性膀胱 など
残尿感があるときでも、実際には尿が残っている場合と、残っていない場合があり、治療方針は全く変わってきます。当院ではエコーを使い、診断していきます。
尿漏れ
自らの意志と関係なく尿が漏れてしまい、その結果として社会的・衛生的に支障をきたすものを「尿失禁」いわゆる「尿漏れ」と呼びます。
尿失禁の原因・可能性のある疾患
● 過活動膀胱(切迫性尿失禁)
● 切迫性尿失禁
● 腹圧性尿失禁
● 溢流性尿失禁
● 機能性尿失禁
● 神経因性膀胱 など
※実は、女性に多い尿問題!
40歳以上の女性の3人に1人は、なんらかの尿失禁を経験しているという報告があります。
尿失禁が女性に多い理由
①構造上の原因
尿が膀胱から排出されるまでの通り道を「尿道」と呼びます。
女性は男性に比べて、尿道が短く、直線的な構造をしています。また、尿道の周囲を囲って尿が漏れないようしている尿道括約筋が緩みやすくなっています。
それらに加え、膀胱、尿道、子宮を支える骨盤底筋群と靭帯が強くないため、尿失禁が起こりやすいのです。
②女性ならではの原因
妊娠、出産、更年期障害によるホルモンバランスの乱れ、肥満や便秘なども、尿失禁の原因と言われています。
このように、複合的な原因により、女性は男性よりも尿失禁を起こしやすい身体であると考えられています。しかし、「恥ずかしい」「年齢のせいだから治らない」と我慢され、なかなかご相談に至らない実態があるようです。そして、外出、旅行、運動、さらには人との交流をためらってしまう方もいます。きっちり評価を行い、適切なお薬や生活習慣で、改善する可能性もあります。当院は女性専用トイレがあり、女性医師や女性看護師が対応させて頂きますので、一度ご相談にいらしてください。
排尿時の違和感 痛み
おしっこをする(排尿)ときに、尿道や下腹部に生じる痛みを「排尿時痛」と呼びます。
尿が出始めのときに痛みがある場合は、尿道炎を疑い、尿が出終わるときに痛みがある場合には尿路結石、膀胱炎を疑います
身体が疲れているとき、精神的ストレスを受けているときには免疫力が低下しているため、尿道に細菌がはいって感染が起こりやすくなります。
感染した細菌によって、排尿時痛以外に高熱、血尿、頻尿、残尿、排尿困難、尿漏れなどの症状を伴うことがあります。
また、おしっこをするときに下腹部に痛み・違和感がある場合には、膀胱炎、腎盂腎炎、敗血症などの病気を疑う必要があります。特に、血尿、残尿、頻尿、排尿困難、高熱、背中の痛みなどを伴うときは、腎盂腎炎や敗血症なども考え、入院した上での治療となることもあるため特に注意が必要です。
≪当院受診時の流れ≫
まずは詳しく問診、診察をさせていただきます。
その後、尿検査(場合によっては、尿中の細菌の検査)とエコーを行います。また必要であれば、血液検査も行い腎機能の評価も行います。
その結果を踏まえて、日常の指導やそれぞれの患者さんにあった処方を行いたいと思います。
大阪、都島・野江内代のサクラ糖尿病・腎臓・内科クリニックでは2人の専門医が内科を幅広く診療しております。困った症状は放置せずに受診をおすすめします。