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肥満・減量外来

肥満治療について

白いデジタル体重計に立っている人

このようなお悩みのある方は肥満治療の専門家でもある糖尿病専門医による肥満外来を受診ください。

✔ 自己流のダイエットをしてきたがリバウンドしてしまう。

✔ ダイエットが長続きしない。

✔ 科学的根拠のある減量治療を行いたい。

✔ 生活習慣病も一緒によくしたい。

 薬物療法にも興味がある。(保険・自費含む)

 

当院の肥満治療の目的は、肥満による健康寿命や生活の質QOLが損なわれることを予防することです。また、肥満よる社会的偏見・烙印(スティグマ)の解消を目指します。生活習慣(食事や運動を含めた生活習慣)のアドバイスに加えて場合により薬物治療を併用します。2型糖尿病をお持ちの方は、保険診療で使用できるGLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬といった減量効果が期待される治療薬を用いることもあります。

 

肥満とは

体格指数BMI[体重(㎏)/身長(m)²]が 25以上のものをいいます。BMIが35以上となると高度肥満となります。また、肥満が原因となる健康障害を合併するか、合併症が予測され医学的に減量が必要とする場合は肥満症といいます。当院では糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症、睡眠時無呼吸症候群の治療も行っております。症状や徴候によっては血液検査で二次性肥満(肥満の原疾患)の精査を行います。

 

※肥満症の診断に必要な健康障害

1.耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)

2.脂質異常症

3.高血圧

4.高尿酸血症・痛風

5.冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)

6.脳梗塞

7.非アルコール性脂肪性肝疾患

8.月経異常・女性不妊

9.閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群

10.運動器疾患(変形性関節症)

11.肥満関連腎症

肥満の食事療法

 肥満の改善には、体格にみあった適正エネルギーの摂取が大切です。ただし、急激な減量はエネルギー不足に加え、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの不足により、皮膚症状、低栄養、便秘、貧血、脱毛、無月経、骨量減少などが見られ健康に害を及ぼします。また継続不可能な食事療法はリバウンドも起こしやすいです。腹囲1㎝は体重1kℊの減少に相当すると言われていますが、1㎏の減量のためには食事からの摂取エネルギーの減少と、運動による消費エネルギー増量とで約7000kcalが必要となります。

当院には栄養管理のエキスパートの管理栄養士も在籍しており、一人一人の生活に合わせた肥満症に対する栄養相談も行っております。自分では食べ過ぎすているつもりはなくても問題点がみつかるかもしれません。

 

肥満外科手術適応

 ・6 か月以上の内科的治療によっ ても十分な効果が得られない BMI が 35 以上の患者であって、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、閉塞性 睡眠時無呼吸症候群のうち 1 つ以上を合併している

・6か月以上の内科的治療によっても十分な効果が得られないBMIが32~34.9の肥満症およびHbA1cが8.0%以上の糖尿病患者であって、高血圧症、脂質代謝異常、または閉塞性睡眠時無呼吸症候群(AHI≧30の重症例)のうち1つ以上を合併している(2022年4月に改訂)

 

ことが 腹腔鏡下スリーブ状胃切除保険診療で行うための患者条件です。患者さんと相談する中で必要とあれば専門の医療機関に紹介させていただきます。

 

GLP-1について

GLP-1受容体作動薬は2型糖尿病の治療薬です。インスリンを分泌促進やグルカゴン分泌抑制作用により血糖値を改善させる作用がありますが、多面的な効果が期待されております。米国FDAやEU諸国では肥満治療薬として承認されており安全性が認められておりますが、2022年時点で国内では2型糖尿病のみが保険適応となっております。

商品名 一般名 投与方法
リベルサス  セマグルチド 1日1回 経口
     
ビクトーザ リラグルチド 1日1回 皮下注射
オゼンピック セマグルチド 週1回   皮下注射 

 

SGLT2阻害薬について

SGLT2阻害薬は、2型糖尿病の治療薬で腎臓の近位尿細管での糖の再吸収を阻害する作用を持ちます。再吸収されずに排泄される尿糖は1日約70~90g/日と報告されており、エネルギーに換算すると1日で約280~360kcalが尿糖として排泄されていると計算できます。その結果として減量が期待されます。
 
※サノレックス(マジンドール)は、副作用効能及び効果の観点から当院では採用しておりません。
 

※ウゴービに関しまして

 新薬であるウゴービは2024年2月22日に発売されることが決定しました。ウゴービは、もともと2型糖尿病の治療薬として開発されたセマグルチド(リベルサスやオゼンピックと同成分)を、肥満症患者にも使用できるようにした薬剤で、最大容量の2.4 mgを使用すると、非使用群と比較して68週までに体重が14.9%減少(治療による差は12.4%)することがアメリカの医学雑誌であるThe New England Journal of Medicineで報告されています。

https://www.nejm.jp/abstract/vol384.p989

 

ウゴービの保険適応は高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病のいずれかを有する肥満症があり、かつ食事療法と運動療法を行っても十分な効果が得られない人のうち、BMIが35 kg/m2以上、もしくは以下の示す肥満に関連する健康障害を2つ以上有する BMIが27 kg/m2以上がウゴービ使用の対象になります。

  • 耐糖能障害 (2型糖尿病など)
  • 脂質異常症
  • 高血圧症
  • 高尿酸血症
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)
  • 脳梗塞または一過性脳虚血発作
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患
  • 月経異常または女性不妊
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
  • 肥満関連腎臓病
  • 運動器疾患

 

また、GLP-1受容体作動薬の乱用を防ぐため、糖尿病学会の認定教育施設などの基準を満たす施設でのみの使用となりそうです。

以上のことから、当クリニックでは肥満症患者さんに対してウゴービの使用が適切かどうかを判断し、必要であれば高次医療機関に紹介させていただく方針です。

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