貧血
貧血というと、「ふらっとする状態」をお話される方も多いですが、ここでいう貧血とは血液中の赤血球の中にある、酸素を運ぶ役割のヘモグロビンの濃度が低くなった状態を指します。簡単にいうと血液が薄くなった状態をいいます。
貧血の症状
めまいや立ちくらみ、動機、息切れ・呼吸困難、蒼白、倦怠感、ふらつきなど多様な症状が出やすくなります。頻度としては倦怠感が多いです。急性に貧血になった場合は症状が出やすいですが、慢性的な場合は症状が出にくいこともあります。
貧血の原因
貧血の原因は多彩であり、①赤血球産生の低下、②赤血球の寿命短縮・破壊の亢進、③出血などがあります。
赤血球産生の低下 |
鉄欠乏性貧血(鉄分不足) 巨赤芽球性貧血(ビタミンB12不足) 白血病関連(骨髄の病気) 腎性貧血(腎臓病) 慢性炎症(鉄利用障害) など |
赤血球の寿命短縮・破壊の亢進 | 溶血性貧血 など |
出血 | 外傷 消化管出血 月経 など |
代表的な貧血
①鉄欠乏性貧血
女性に多く、閉経前女性では月経による失血が多い。特別な原因としては、菜食主義や鉄吸収不全、血液透析などが挙げられます。
②腎性貧血
慢性腎臓病ではGFR<30ml/min/1.73m2ぐらいから頻度が増加します。ただし、糖尿病由来の腎症ではGFR<45ml/min/1.73m2とより早期に貧血を呈しやすいことがわかっています。
③巨赤芽球性貧血
ビタミンB12の欠乏によるもので、萎縮性胃炎や胃切除後、自己免疫疾患による吸収不良などで生じます。ビタミンB12欠乏では他に、神経障害や認知症などの症状も伴います。
貧血の診断
WHO(世界保健機関)の定義では、成人男子は13g/dL未満、成人女子は12g/dL未満と定められています。
※Hb<5g/dLなど高度になると心不全のリスクも高くなることがわかっています。
サクラ糖尿病・腎臓・内科クリニックでは、数分で貧血の結果が分かりますです。
貧血の治療
貧血の治療は原因毎にことなります。鉄分不足やビタミン不足であればそれを補う薬を飲みます。腎臓病からの貧血の場合は、不足するホルモンを補う治療をします。白血病や消化管出血が疑わしい場合は専門医療機関へ紹介させていただきます。
大阪、都島・野江内代のサクラ糖尿病・腎臓・内科クリニックでは2人の専門医が貧血だけでなく内科を幅広く診療をしております。困った症状は放置せずに受診をおすすめします。